
Burstner Japan
「キャンピングカーで日本中を旅行したい!!!」
いつ頃からだったか、
おそらくまだ私が学生のころからだったと思うが、
これが私の母親の夢の一つである。
「お父さんと一緒に、キャンピングカーで日本中を回るんよっ。」
と口癖のように言っていた。
母は、自転車にも乗れないので、父が頼りだったのだろう。
数十年前からのことであるから、道路網も今ほどに拡充していない時代である。
大病をしてからは定かではないが、
今も夢の一つであることは間違いないだろう。
当時、母は、何を思ったのか、NHKのラジオ講座のテキストを買ってきて勉強もしていた。
それが五カ国語だったから驚きである。
更に、何を思ったのかしらないが、
世界地図を買ってきて、よく眺めていた。
布教に来ている米国人学生を父親と一緒に招き入れては、
「アメリカのどこから来たのか」とか、「年はいくつか」とか会話をしていたらしい。
その学生たちが、自分の息子たちと同じように見えていたのだろう。
気遅れもなく談笑していたようであるから、
この年代の人にしては、ちと珍しい。
朝起きると、ドイツ語で「グーテン・モルゲン」と子供たちをびっくりさせるような、
ひょうきんで、明るく笑顔の絶えない母親である。
私は数年前にデリカ スペースギアを所有して以来、
アウトドアやキャンピングカーに興味を持つようになってきた。
たまたまHPからカタログ請求をしたキャンピングカー専門Shopから、
時々DMが送られてくるので、そのつどムシが再燃してしまう。
誠実そうなShopさんで、「夢を売る素敵な仕事だなあ」と羨ましくも思う。
最近よく、高速道路のSAや道の駅で、素敵なキャンピングカーを見かける。
オーナーは大体が、拝察するに定年退職後のご夫婦らしき感じである。
この様なキャンピングカーを見る度に、母の夢を思い出す。
「母の夢を叶えてあげたい」と思っているうちに、
いつしか自分がそのような年齢に近づいている。
夢を夢で終わらせてはいけないとつくづく思う。

※この記事は、"Old HBS"の記事を移植し編集したものです。


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